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台湾に行く前に夏の展覧会を見に行く。
国立近代美術館『No Museum, No Life?―これからの美術館事典 国立美術館コレクションによる展覧会』
美術館っていいなーと思い出せた。
美術館にまつわるキーワードが辞書式に展示され、ザーッと展示にまつわる思考をさらうことができる。
久々の私にとってこれがとてもよかった。
一人、議論を重ねながら鑑賞。
展示空間も壁にところどころ穴が空くことによって、閉塞的な美術館を脱した心地よいものとなっていた。
常設展も堪能。今日は工芸館まで行ったが、そちらはぴんと来なかった。
目黒区美術館に向かうべく地下鉄で中目黒へ。
まず目黒区総合庁舎を訪れる。
事前チェック、だがこの時点ではこの建物の面白味がわかっていなかった。
昼は目黒二郎で小豚を食べる。
ものすごい数の模型が並ぶ。学生が一つ一つ作っていったもの。
村野藤吾はこの展覧会によって知った建築家。
写真で見た大阪の新歌舞伎座の野暮ぎりぎりの形態に衝撃を受ける。
村野藤吾の建築は、圧倒的な反復や、シンプルな幾何学系の複雑な陥入に特徴がある。
また、モダン建築に数寄屋造りを融合させた建物も多い。
ぎりぎりの線でかっこいい。心がとらわれてしまう。
居心地の良さでは無いが、忘れられない建築を作る人だなと思った。
さて、目黒区総合庁舎だが模型を見て初めてその複雑な構成が分かった。
ビルと和風の茶室で中の池を囲むその形は、ゾクゾクっと自分のキッチュな部分をくすぐる。
実際にもう一度帰りに寄った。中目黒という駅の足元に、こうした空間が広がっているギャップが強く心に残った。
新宿のアウトドアショップでバックパックを店員さんにいろいろ解説してもらい帰宅。
明日は久々に大学に行く。