2017/08/29
夕方過ぎまでは警備員の講習。夏のバイトの本当の締めくくり。
フラストレーションも、折り合いの悪さも、割り切れなさも、、ひとまず終わり。
自分の成すべきことを悩んで、全力で打ち込める時を迎える。
映画館へ久しぶりに立ち寄った。渋谷UPLINK、この劇場は恐らく6年振り。前回の『監督失格』は監督の嘆きが今でも強烈な印象を残している
身体表現に憧れている。自分の思いを、ただひとつの肉体を持って表す事ができる。
それほど素敵なことは無いと思う。
そうした憧れと、極地の肉体美を期待して観に行った。
天にに恵まれた才能と、努力の蓄積にしびれるものがあった。だが、一番の主題はひとつの家族愛の形と、その中で苦悩する孤独な若者の姿である。
10歳も満たずに、一同の期待を一身に背負ってただひとつの前をみて突き進んだ、、。その彼が我に返った時、自分がサラブレッドのように歪な存在だと気づく、、。
孤独、苦悩、、。心なき肉体に、心を取り戻す。
彼を支え、そして追い込んだひとりでもある、祖母の言葉がとても良い。思いと、言葉が、見事に調和し素直な感情が伝わる。泣かせる味わいに満ちている。
果たして彼はこのまま家族と、とりわけ母親と、痛みのない愛に包まれるのだろうか?
いや、そうはいかない。
Sergei Polunin, "Take Me to Church" by Hozier, Directed by David LaChapelle
このPVには彼の肉体美、身体表現の凄みがある。だが、背景にある万感の思いを知るためには映画を見なくてはならない。
建築、これもメタフィジカルな感情を、フィジカルに表す表現ジャンルの一つであるといえる。そこに、どれだけの深みをもたせることができるのか、、。それは、これまでとこれからの私の苦悩に、真面目に戦う不断の努力にかかっている。
自由な時間、自己支配下にある時間。そのありがたみを感じて、建築と対話する。