建築、学生 非日常の日常

PowerShot S120で撮る

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今日も首都湾岸でバイト。
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仕事終わりに学科の友人と、シアターイメージフォーラムで映画『誰も知らない建築』を鑑賞。
上映前に伊東豊雄さんと女性監督のトークショーがある。大物建築家の生身の付き合いの話は本当に面白い。
今求められる建築とは…。ということで映画へ。伊藤さんは70年代後半以降の建築は批評として成立したと述べた。圧倒的支配モダンのアンチテーゼとしてポストモダンが起こり、ポストモダンが一過性として終わることによって、モダンは唯一のものとしての批評対象ではなく、ただの方法の一つと成り下がった。
批判対象を失った批判建築。
批評が存在の手段となるのはアートの世界とパラレルだ。つまりアートも建築も目指すところは割と似ているのかも知れない。
関係性が存在の主軸となるだろうと、安直に思う。ただ、それすらも批評なのかもしれず、脱皮できていない概念だとも思える。

日本におけるポストモダンの強さを今日初めて知った。そしてその風景は90年代に物心ついた、自分の建築の原点だ。
構造改革の流れ、新自由主義の中でいつのまにか消えていったものたちでもある。

だれも知らない建築とはつまり、これからの建築である。そこへ至るであろう一つの重いそれは素直であること。
批評的精神を捨て、素直に希望を追求するのは考えてみると難しい。
考えて、かつ素直であれればそれはとてつもないことなのだ。